日本だけSPGのままということはあるまいと、いつかこの日が来ることは予想していましたが、、、ついに来ましたね。SPGアメックスカードからMarriott Bonvoyアメックスカードへの変更。
各種特典やサービスもリニューアルされることに。
プラチナエリート特典を便利に使っていた私としては、「年間400万円以上のカード利用でプラチナエリートへアップグレード可能に」という変更点(ロイヤルティプログラムに関する最大の変更点)が特に気になるところでした。
が、届いた案内をじっくりと読み込んだものの、理解しきれないどころか読めば読むほど混乱……!
新制度の骨子はもちろん理解できるのですが、その運用の細かな部分がはっきりしないんです。
とうとう会員専用ダイヤルに問い合わせ、やっとクリアになりました。
この記事では、クリアになった内容をシェアさせていただくとともに、全容が明らかになったところで私なりに考えた「取るべき戦略」についても触れています。
私のように混乱中の方、今後どうすべきかお悩み中の方のご参考になれば幸いです!
※この件に関して巷ではいろいろな情報が錯綜しているようです。問い合わせに対するデスク側の回答内容も一律ではない模様。本記事の内容はあくまで管理人がマリオットデスクに問い合わせて得られた回答をもとにしており、「これが正解!」と保証できるものではありませんことをご了承の上お読みください。
カード利用でプラチナはあり?なし?
本記事執筆時点(2022年3月)において、私はマリオットボンヴォイのロイヤルティプログラムでプラチナエリートを取得している状態です。
ちょうどアップグレードされたところなので、2024年1月いっぱいまではプラチナエリートが有効で各種特典を享受できる予定。
それだけに、年間400万円のカード利用という新たなプラチナエリート獲得条件の新たなオプションがとても気になるところでした。
プラチナエリート獲得の王道は年間35泊(必要な50泊からカード更新特典として付与される宿泊実績15泊分をマイナスした泊数)のホテル宿泊ですが、そうそうホテルを泊まり歩いてばかりもいられませんからねー(汗)
Marriott Bonvoyアメックスカードは、下記2種類のラインナップとなっています。
① Marriott Bovoyアメリカン・エキスプレス・プレミア・カード
② Marriott Bovoyアメリカン・エキスプレス・カード
更新のたびに15泊の宿泊実績(今回変更で大幅増量!)が付与されるのも、カード利用でのプラチナエリート獲得が視野に入ってくるのも、①のプレミアカードのほうだけなので注意が必要です!
とはいえ、案内を読んだときには正直
「400万円!?」と目を剥きました。
クリーム載せたカフェラテ1杯700円を、たまの楽しみならともかく毎日は飲めないなぁと思う私の感覚ではちょっと……(>_<;)
でも、ここはちゃんと実現性を精査しようとこれまでのカード利用履歴を確認してみたところ、毎月平均して30万円前後利用していたことが判明!(喜ぶべきかショックを受けるべきか……)
外食はめったにしない、週末はたいてい家でのんびり、ブランド物にも夫婦揃って興味なしな我が家でこれですから、「意外と使ってた!」というご家庭は結構あるのでは?と感じました。
もう少しだけ頑張れば(?)……というか、徹底して支出をカードに集中させれば、400万円に手が届きそうです。
こうなってくると俄然詳しく知りたくなってきます……!
400万円達成後から12ヶ月間有効?
そんなわけで早速、制度詳細を把握しようと案内に書かれた説明を熟読したのですが、読むほどに「???」という状態に。
具体的にいうと、下の画像の注意書きの、赤い下線を引いた箇所です。
「達成後から12ヶ月間有効」というのはこれまでのルールと違っている!?──実際にどんな運用になるのか、細かなところが今ひとつわかりませんでした。
コロナ禍で人員を減らしている上におそらく今回の切替に関する問い合わせが殺到してか、珍しくなかなかつながらなかったデスクへ2度も電話をして(←お忙しいところ申し訳ありませんでした)、やっと完全に理解するに至ったので、次章からご説明させていただきます。
有効期間の考え方は今までと同じ
結論から言うと、プラチナエリートの有効期間の考え方は従来から変わりません。
つまり、12ヶ月間というのは最短のケースであって、条件を達成するタイミングによっては最長2年近くプラチナエリートを維持することが可能です。
ロイヤルティプログラムは2月始まり翌年1月〆のまま
宿泊数やカード利用額の集計期間としての「年間」というのは、1月1日から12月31日までの暦年を指しています。
一方、ゴールドエリートだとかプラチナエリートだとかのステータスは、2月1日に切り替わって翌年1月末日までというサイクルで回っています。
ちょうど1ヶ月ズレているんですね。
私が問い合わせた限りでは2月始まり1月〆とのことでした。
エリートステータスの有効期間は、この1ヶ月のズレを踏まえて考えることになります。
たとえば6月中に要件を満たして7月1日からプラチナエリートを獲得した場合、その12ヶ月後に当たる翌年の6月末日で期限切れとなるはずです。
しかし、ロイヤルティプログラムのサイクルが2月1日始まりの翌年1月31日終わりであるため、そのサイクルの途中で期限を迎えても、ステータスはサイクル終了までそのまま維持されるのです。
この例の場合だと、翌年の7月1日から翌々年の1月末日までがいわば「おまけ延長期間」となるわけですね。
この考え方は今回のカード名や各種制度の変更によっても変わらず、年間400万円のカード利用によるプラチナエリート獲得の場合にも同様の考え方が適用されるとのこと。
つまり、ロイヤルティプログラムの運用自体に変更はなし。
要するに、これまでにはなかった「1年間で合計400万円以上のカード決済」という方法がプラチナエリート獲得手段のオプションとして加わっただけということになります。
まあ、どちらの考え方でも結果は同じなのですが。
なぜ「達成後から12ヶ月間」と書かれているのか?
そういうことであれば、なぜ案内中には「達成後から12ヶ月間」と書かれているのか?という疑問が出てきますが、こちらについては明確な回答は得られませんでした。
というのも、私が問い合わせたのはマリオットボンヴォイのデスクであって、案内を発行したアメックスのデスクではなかったからです。
推測ですが……との前置き付きでしたが、「誤解が生じないように最低限保証されている期間を示したのではないか」とはおっしゃっていました。
メイン部分はあくまで12ヶ月間。達成時期により伸び縮みする「おまけ延長期間」についてはあえて言及していないということなのでしょう。
プラチナを狙う場合のパターンや時期
年間400万円のカード利用といっても、どのくらいのペースで買い物し、いつ頃合計400万円に到達するかといったパターンやタイミングは一つではありません。
各ケースについて考えてみました。
毎年コンスタントに400万円決済するなら達成時期は関係ない
もしも今現在ゴールドエリートであるか、これからMarriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミア・カードに入会しようとしているのであれば、「どのタイミングで利用額400万円を達成するか」は重要なポイントです。
2月以降の早いタイミングで達成すればするほど、プラチナエリート有効期間を長く楽しめるからです。
ですが、既にプラチナエリートを取得していて、以降もコンスタントに毎年400万円を決済する見込みであれば、早々と6月中に400万円に達しようが12月末ギリギリに滑り込みで400万円に達しようが関係ありません。
早めに400万円に到達するとプラチナエリート有効期間中に改めて獲得条件を満たすこととなり、期間が上書きされてしまって全体として短縮するかのように感じないでもないですよね。(下図の重複期間の部分)
でも、合計400万円に達するのが6月中であっても12月中であっても本来の期限(=12ヶ月後)は翌年2月以降かつ翌々年1月以前に訪れるわけなので、それ以降の「延長おまけ期間」が翌々年1月末までであることは同じ。全体としての有効期間が短くなるわけではありません。
「現行ステータス維持期間」と「次のターンの有効期間」が重なる時期が長くても短くても、マリオットボンヴォイのロイヤルティプログラムの運用では損でも得でもないのです。
案内に掲載されている条件達成イメージを使って説明すると、下図のようになります。
対象期間中の早い時期に要件を満たしたからといって
全体の期間が延びるわけでもないということですね。
毎年400万円以上のカード利用が見込めるのであれば、1〜12月の1年間という区切りで見たときに利用額が400万円未満となってしまう年を発生させないために、決済時期と決済額が偏らないよう配慮するだけ。
400万円を達成する時期を気にする必要は基本的にはないということになります。
隔年ならなんとか……というケースではタイミングが重要
これまでの実績から300万円台は行きそうだけど、400万円となると微妙。
年末になって不足するとわかった金額分だけギフト券を買うなど工夫すれば達成できそうだけど、毎年ってなると難しいかも…….。
そんなまさに我が家のようなケースの場合、「おまけ延長期間」を最大限活かして隔年で400万円以上カードを利用するというのも選択肢となるでしょう。
1年おきに400万円のラインを上回る決済をする方法で極力切れ目なくプラチナエリートを維持しようと考えると、年間利用額400万円に達するタイミングを2月に持ってくるのが最善策ということになりそうです。
でも、1年がスタートして間もない2月にはもう400万円消費しているだなんて、普通に考えたら毎月200万円前後カード決済している家庭でないと無理ですよね。
(でもって、その場合余裕で毎年400万円利用できるので、そもそも隔年がどうとかいう話にならない)
となると、2月中の400万円達成は難しいとしても、高額カード決済をできるだけ特定の年の早い時期に集中させるということになるかと。
たとえば、、、
- 車の買い替え(全額決済は難しい場合が多いと思われますが)
- PCやスマホの買い替え
- 家電の買い替え
- 家のリフォーム
- 歯科矯正
- パッケージツアー商品購入
- エステ回数券の一括購入
- お着物の新調
- ジュエリーやブランドバッグの購入
今回変更には、家族カード(1枚目)の年会費無料化も含まれているので、夫婦などの2馬力で支出をカードに集中できるという利点もおおいに活用したいですね!
なお、たとえ2月1日に400万円に達したとしても、実際にそれが反映されるまでに最低でも1〜2日はかかるでしょうから、隔年でアップグレードを狙うこの方法では厳密にはどうしても空白期間ができてしまいます。
2月1日に400万円に達しても3月になってようやくアップグレードということもあり得なくはないですし。
ですが、ほんのわずかな期間でも空白を作りたくないというのでなければ、これで十分に目的は果たせるのではないでしょうか。
絶対に避けたい達成タイミング
逆に、400万円以上を達成するタイミングとして避けたいのは1月です。
カード利用額集計期間は1月1日〜12月31日なので、たとえば2023年の1月に400万円の買い物(!)をしていきなり利用額400万円の条件を達成した場合、その後始まるステータス保持期間は翌年1月中に終了。
したがって、「おまけ延長期間」は次のサイクルがスタートする翌年2月に入るまでのほんのわずかな期間だけ。
ロイヤルティプログラムのサイクルとほとんど一致するがために、おまけ期間のない「ただの12ヶ月間」に限りなく近くなってしまいます。
これについては、2月に達成するように逆算して始めるパターンが目立つ(と思う)プラチナチャレンジ(※)に挑戦したことのある方ならきっとよくご存知ではないでしょうか。
(※年間50泊がプラチナエリート取得の要件であるところ、事前に宣言することで3ヶ月後の月末までに16泊で取得可能となる特例制度)
ということは、1月中に400万円に達してもアップグレード時期が2月にずれこむのであれば翌々年の1月末まで維持できるようにも思われます。
しかしながら、そこのところの確認は取れていないため、そうしたケースが見込まれるのであればご自身でのご確認を強くおすすめします。
「まずは様子見」が私の結論
ホテルに何泊もしてプラチナエリートを取得するのもある種のゲームみたいで楽しいだろうとは思います。
でも、特に何をするでもなく普通に暮らしているだけで取得できるなら、余計な費用もかからずそれが一番ですよね!
実際、マリオット系列のホテル宿泊が見込まれることが前提ではありますが、これまで通りに生活しているだけでプラチナエリートの特典を享受できるのであれば、年会費が多少値上がったとはいえ十分に価値あるクレジットカードといえるでしょう。
私のカードの有効期限(つまり値上がりした年会費の支払い時期)は秋。
まだ間があるので、果たして我が家が「これまで通りに生活しているだけでプラチナエリートの特典を享受できる」のかどうかを、まずは支出をMarriott Bonvoyアメックスカードでの支払いにできる限り集中させて様子を見てみることにします。
様子見などしなくてもわかるかと思いますが、
気ままに買い散らかしている我が家の場合は、
様子見期間が必要です……(-_-;)
セゾンアメックスプラチナカードを手放してSPGアメックスカードをメインカードに据えたという経緯もあり、できれば持ち続けたい、そしてさまざまなメリットも享受したいとは思っていますが……。
このカードを今後も持ち続けるかどうかの最終的な答えを出すのは、もう少し先になりそうです。